
ロコモ予防にスクワットが効果的です!
ロコモはロコモティブシンドロームの略であり、日本語では運動器症候群と言います。
この運動器症候群になると介護を必要としたり、寝たきりになったり、場合によっては認知症になるような連鎖反応が起きることもわかっています。
ます最初にロコモティブシンドロームを理解し、スクワットがなぜいいのか?をみていくことにしましょう!
知ってる?ロコモティブシンドロームとは?
ロコモは筋肉、骨、関節、軟骨、椎間板といった運動器のいずれか、あるいは複数に障害が起こり、「立つ」「歩く」といった機能が低下している状態をいい、進行していくと日常生活に支障をきたすことがあります。
ロコモティブシンドロームの原因は?
筋力の低下
下半身やその他の筋力の低下により、運動機能が低下し結果としてロコモティブシンドロームにつながることがあります。加齢によって全身の筋力はおのずと低下していきますし、運動不足の状況が続けば、若くしてロコモティブシンドロームになる可能性もあるでしょう。必ずしも高齢者の方だけがかかるものではないということですね。
バランス能力の低下
バランス能力の低下は時に転倒を招きます。筋力の低下と同じく、加齢や日頃の運動不足によってバランス能力が低下。バランスは平衡感覚器官もありますが、それ以上に筋力のバランスが崩れることでロコモティブシンドロームになる可能性はより高くなるので注意が必要です!
骨や関節、筋肉の病気
骨や関節、筋肉の病気によって移動機能が低下し、ロコモティブシンドロームに陥るケースもあります。特に以下の3つは3大原因病といわれています。
骨粗鬆症、変形性膝関節症、脊柱管狭窄症は特に注意が必要です。
ロコモ予防とスクワットの関係
ロコモ予防とスクワットの関係をみていきましょう。
ロコモは基本的には運動不足、筋力不足が原因であることがわかりました。特に下半身の筋肉低下が顕著にみられることから発症する可能性が高まることがわかっています。
つまり下半身を鍛えていく!ここがポイントなのですね!
スクワットはロコモ予防に重要な下肢の筋肉を鍛える
スクワットは上記の通り下肢をメインで鍛えることができます。
ロコモは下肢の筋肉から衰えることを考えるとスクワットの効果は期待値が上がりますね!
スクワットは全身の筋肉を鍛える代表的種目でもある
スクワットは下半身がメインで鍛えられるというのは正しい情報です。
しかし更なる有力な情報があります。それはスクワットは全身運動としても効果的だということ。スクワットで鍛えられる下半身の筋肉にプラスして、腹筋や背筋も同時に鍛えられることを皆さんはご存知でしたか?
身体の筋肉を総動員しないとできない動きだからこそ鍛えることができる。これが何よりのメリットでもありますね!
スクワットはロコモ予防に重要な転倒防止になる
ロコモティブシンドロームになると転倒の危険が高まります。これは下肢の筋力低下による歩行時のつまづきが原因でもありますね。
転倒は骨折に繋がります。骨折はただ骨が折れるだけでなく、箇所によっては大量出血によって生命の危機にさらされることもあります。
スクワットは転倒予防として効率的に筋肉を鍛えていくことから重要なトレーニングと言えますね!
スクワットは骨密度増加
転倒した際の骨密度が高いか低いか大きな差となります。スクワットは骨密度を増加させることができるトレーニングです。日頃から骨密度を高く保つため努力をしましょう。
スクワットで気分も上々
ロコモになると自分の身体が思うように動かなかったり、体力の低下からじっとしていることが増えてイライラすることが出てきます。
このイライラが加速していくと場合によってはうつを発症する方もいます。うつを発症するとそれこそ介護が必要な状態になり、寝たきりになる可能性が高いですよね。
しかしスクワットをすることで体内の血液循環が良好になり、ホルモン分泌がさかんに行われるようになります。
この気分を上々にさせてくれるホルモンがセロトニンと言われるものです。セロトニンは神経伝達物質であり抗うつ薬に使われることもあります。
スクワットは自らセロトニン分泌を促進させる効果があることがわかっています。
高齢者ができるロコモ予防スクワットの方法
さぁここから高齢者ができるロコモ予防のためのスクワット方法を紹介します。
少し筋力に不安のあるかたも、自信のあるかたもそれぞれのレベルを分けて紹介してありますので参考にしてみてくださいね!
椅子を使ったスクワット(初心者)
椅子を使えばスクワットも意外とできます。特に足腰に不安もあるしバランス感覚にも不安がある方が多いと思うので、そういう方は椅子を使って体制を崩してもすぐに立ち直れるようなスクワットから始めていきましょう。
椅子から起き上がるスクワット(中級者)
次は椅子から起き上がるスクワットです。意識的に椅子から起き上がる、座るといった動作を繰り返すことでスクワット効果が出てきます。座りっぱなしはお尻の筋肉をはじめ、全身の筋肉量低下にもつながります。自宅にある椅子でまずはトライしてみましょう。
1 椅子に座った状態からスタート
2 両手は肩の高さで前方へ
3 かかとに力を入れて立ち上がります
4 ゆっくりもとに戻るように座ります
5 10回~20回を目標にしましょう
スクワット(上級者)
オーソドックスなスクワットですがこのスクワットを簡単にこなせるようになると筋力も相当ついていると判断できます。特に高齢者の中には膝を曲げるだけで痛みを生じる方などがいてなかなかトライできないことがあります。身体の柔軟性も高まった状態だからこそできるこのシンプルスクワットを攻略できるようトライしていきましょう。
1 平らな床に立ち、やや肩幅より広めに足を開きます
2 つま先の角度は45度、両手は肩の高さで前方へ出しまっすぐ立ちます
3 背筋を伸ばし、お尻を後方に引くイメージで降ろしていきます
4 目線は常に前をむいた状態にしましょう
5 15回~20回を目安に行いましょう
ワイドスクワット(上級者)
更に刺激を変えていくためにはワイドスクワットは内転筋、大腿四頭筋、中臀筋をメインに鍛えていきます。
1 立った状態で両手を胸の前で組みます
2 つま先は60度の方向
3 胸を張り、骨盤を前傾させます
4 膝が90度になるまでお尻を下ろしてまた上げるを繰り返します
5 15回~20回行いましょう
バーベルスクワット(アスリートレベル)
バーベルスクワットはスポーツ選手などのアスリートの方がやるイメージですが、ジムに行くと高齢者の方でもやりこんでいる方がいます!
本当に筋力がついてくるとこのレベルまでいくことができます!
1 バーベルを担ぎます
2 胸を張って膝が90度になるまでお尻を下げていきます
3 10回~20回繰り返しましょう
4 呼吸は止めないようにしましょう
補足・筋力トレーニングの頻度
基本的には週に2日~3日が最も効果的だと言われています。筋トレに間隔を開けるのは、筋トレによってダメージを受けた筋線維の回復に要する時間を確保するためにあります。
人によってもともとの筋肉量や運動量も違うので最初はそれぞれのペースで始めることからやっていきましょう。週に1回でもいいですよ。
まとめ
ロコモ予防にはスクワットが効果的な理由がお分かり頂けましたでしょうか?
高齢者の方でもできるレベル別スクワットをやることで確実にロコモ予防に繋がります。
今、運動不足を感じている方はぜひスクワットから始めてみることをお勧めします。
今からやることによって将来の健康への投資になりますので、ぜひ周りの方も誘ってトライしてみてくださいね!