腸腰筋とは?

腸腰筋の筋トレは高齢者の方にはとても必要になります。私たちは普段から歩く、登る、降りるといった日常動作の中で足をよく使うことが多いですよね。足といっても筋肉は沢山付着しておりそれぞれの役割が明確に存在しています。

中でも下半身と上半身を繋ぐのが腸腰筋と呼ばれる筋肉です。腸腰筋が存在するおかげで私たちは歩くことができます。

ではどのように歩くことと、腸腰筋が関係しているのでしょうか?まずはメカニズムから見ていきましょう。特に腸腰筋が衰えると足が持ち上がらなくなり、無意識に歩行スピードが落ち、最後にはすり足になってつまづいて転ぶということがあります。そうならないためにも今から取り組んでいきましょう。

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腸腰筋は股関節の前面に大きく位置した筋肉であり、3つの筋肉から成り立っているものです。大腰筋、腸骨筋、小腰筋と分けられ、それぞれ機能や働きが変わります。

大腰筋

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主な役割として股関節の屈曲(足を上げる)と骨盤を安定させる働きがあります。まさに足を高くあげるための筋肉として知られているためこの筋力が低下することになるともう大変です。

高齢の方もよく注意して自分の足が上がり辛くないか意識しておきましょう。解剖学的には大腰筋の起始部は胸椎(T12)から腰椎(L1~5)の横突起で、大腿骨の小転子に停止します。

腸骨筋

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大腰筋と異なり脊椎(背骨)には付着していません。この腸骨筋も足を挙げる(股関節屈曲)働きをします。

腸腰筋の中でも最も深層部にある筋肉のため触れることは難しいですが筋トレをすることで発達し歩行改善に繋がります。

また歩く際に太ももを外側に捻る働きがあり、一歩一歩踏み込む際にも働きます。

小腰筋

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人口の40%のみが持つ筋肉であり、大腰筋と連動しています。

つまり大腰筋の働きを手助けしていると言えますね。足を上にあげる動作であったり、骨盤を安定させて姿勢の維持にも働きます。

腸腰筋の役割とは?

股関節の伸展

腸腰筋は股間節の伸展動作の役割があります。

簡単に言うと、立っている状態から足を後方に伸ばすということを伸展と言います。これは日常生活の中では歩行、階段の上り下りなどに機能していて、腸腰筋が弱くなると歩行に支障をきたすようになります。

歩けるうちに定期的なメンテナンスを行っておくことが大切です。

股関節の屈曲

股関節の屈曲とは、立っている状態から膝を曲げて足を上げる動作のことを言います。

ももあげなどの運動は主に腸腰筋の機能ですね。つまり股関節の前後の動きに関連しているため筋肉が硬くなったり、弱くなったりすることで既述しました歩行動作などが難しくなるのです。

高齢者の方で不安なのは介護問題ですよね。要介護になる原因の一つに転倒による骨折がありますが、防ぐなら今すぐ腸腰筋をストレッチしましょう。

高齢者の方が腸腰筋ストレッチで得る効果とは?

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股関節の痛み改善

まず腸腰筋のストレッチを通して得られる効果の一つとして、股関節の痛みが軽減、改善されることがあります。

これは腸腰筋の構造から考えられますが、腸腰筋は上半身と下半身を繋ぐ位置にあり、骨盤の上を通って付着しているため、筋肉が硬くなることで骨盤が抑えられてしまい、股関節の可動範囲が狭くなってしまうことがあります。

日頃から定期的にストレッチを行うことで、腸腰筋が柔らかくなり、股関節の痛みが改善されていくということですね。

腰痛の改善

腸腰筋が硬くなると筋肉そのものが弱くなり、骨盤が後傾し、腰痛を発症します。つまり正確には腸腰筋が硬くなり、筋肉が弱くなり、姿勢が崩れてしまうことで代償として腰痛が発症するということ。

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画像をみるとわかりますが腸腰筋の中の腸骨筋+大腰筋が正常な状態と、弱った状態の2つの姿勢があります。

左の画像はせいじょうな骨盤と姿勢を意味していて、背骨がしっかりとS字を描いていて、上半身の負荷を全体に均等に分散している状態です。

一方で右の画像は大腰筋も腸骨筋も硬くなったがあげくに弱くもなり伸びきったような筋肉が描かれています。まさにこの状態になってしまうと、S字の背骨がゆがみ、上半身の負荷がすべて腰にかかるような状態になります。

すると背骨がゆがんで、骨盤が後ろに倒れる、いわゆる骨盤後傾姿勢の出来上がりです。骨盤後継は腰痛だけでなく、背中の痛みを発症することにも繋がります。

多くの高齢者の方はこの姿勢になり、背中が丸まり猫背のような状態にもなります。するとあらゆる身体のバランスが崩れてしまうので節々に痛みが出現するのです。

姿勢の改善

姿勢は既述した通り、腸腰筋が硬くなることで骨盤の位置が崩れてしまい骨盤が前に傾いたり、後ろに傾いたりしていきます。

正確には腸腰筋が硬くなると骨盤が前傾になりますが、そのまま月日が流れていくと腸腰筋自体が弱くなり既述した骨盤後継姿勢になるのです。

つまり早い段階でストレッチなり筋力トレーニングを行う必要があるということですね。姿勢が崩れてから改善するにはある程度の期間が必要ですが、諦めずに行えば確実に改善していきます。

転倒予防

腸腰筋はこれまでにも既述した通り、弱くなると足を高く持ち上げることができなくなります。

すると歩行時にすり足になります。すり足になるとわずかな段差でもつまずいてしまい、最悪骨折するケースがありますよね。骨折は場合によっては寝たきりを誘発し、要介護になる可能性があります。

腸腰筋は本当に需要な筋肉です。最近つまづきやすいなど感じている方はすぐにでもトレーニングを始めましょう。

つまずき防止

転倒防止にも直結しますが、腸腰筋が硬くなり足を可動域が減少し、気づかないうちにすり足になります。

すり足になると本人も驚くほど微々たる段差でつまずくようになったり、段差がなくてもつまずくようになることだってあります。

つまずきを防止しないと転倒に繋がります。全ては一連の関係があるため柔らかくしておくことは必須と言えますね。

腸腰筋ストレッチ実践

①動画で学ぶ腸腰筋ストレッチ

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②腸腰筋ストレッチ

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続いて2種目目のストレッチですね。これは曲げているほうにストレッチをかけていると思い込む方が多いですが、実際には曲げることでもう片足側の腸腰筋にストレッチをかけています。

仰向けでストレッチを行うので高齢者の方でも簡単にできるのではないかと思います。

1 仰向けに寝ます

2 片足を胸につける意識で曲げ両手でキャッチしましょう

3 もう片足はしっかり膝を伸ばした状態でキープ

4 10秒~20秒を2セット~3セット行いましょう

5 呼吸を止めずに行いましょう

③うつ伏せで行う腸腰筋ストレッチ

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うつ伏せで行う腸腰筋ストレッチですね。

これは腸腰筋に+してお腹の筋肉も伸ばすため便秘の解消にも効果的なものになります。

1 うつ伏せになりましょう

2 ゆっくり両手をついて上体を反らしていきます

3 お腹を下にグーっと押すようにするとより腸腰筋が伸びてきます

4 更に胸を張るように、肩甲骨を寄せるとよりいっそう腸腰筋が伸びます

5 この状態で20秒~30秒キープします

④横向き腸腰筋ストレッチ

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横向きで行う方法です。テレビを見ながらでもできるのでながらストレッチとして活用してみてください。

ポイントは膝を後方に引いていくと腸腰筋が伸びてきます。膝が少し気になる方はこのような横向きでやってあげると痛みが緩和されるのでお勧めです。

1 肘をついて横向きに寝ます

2 上側の足を曲げ手でキャッチ

3 手を後方に引っ張るようにします

4 10秒×3セット行いましょう

5 疲れたら最初は無理せず1セットだけでもいいでしょう

⑤椅子を使った大腰筋ストレッチ

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このように椅子を2個並べて行う腸腰筋ストレッチもあります。

少し筋力が必要になることからできる方だけ挑戦してみましょう。無理はしないでくださいね。

1 椅子を2個並べます

2 片足を完全に椅子の上に乗せます

3 曲げている側の足の上に手を置きゆっくり前に体重をかけていきます

4 大腰筋が伸びているのを感じたらそこでキープすること10秒~20秒

5 2セット~3セット行いましょう

⑥椅子を使った大腰筋ストレッチpart2

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続いても椅子を使った腸腰筋ストレッチです。

これは2個使いではなく、椅子一つ用意しその上に座りながら行うやりかたですね。椅子を2個使いするほうが腸腰筋は伸びますが、筋肉が硬い方はまずこちらから始めてみるといいですね。

1 椅子のうえに座ります

2 片足は前方に、もう片足は後方に伸ばします

3 その状態でキープすること10秒~20秒

4 2セット~3セット行いましょう

⑦膝が痛い方用の腸腰筋ストレッチ

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既に膝が痛い方はまずはベッドの上で可動域の調整を行いましょう。

メンテナンスで行うストレッチとは違い、痛みを感じる方は膝を曲げる角度を浅くすることから行うことでより効果が高まります。

ポイントは痛みを感じない程度でストレッチを行うこと。できるだけ膝の角度は狭くせずに膝を落としていくと腸腰筋に効いてきます。

継続することで徐々に可動域は広がりますので一歩ずつ前進していきましょう!

1 ベッド、もしくはソファーの上に寝ます

2 片足を出し画像のように膝を曲げた状態で痛くない程度まで曲げましょう

3 その状態で1分キープ。

4 体制を変えて反対側も同様に行います

5 特に無理に曲げる必要はなく、できる範囲で構いません。1日2回~3回行いましょう

⑧うつ伏せで行う腸腰筋ストレッチ

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うつ伏せで行う腸腰筋ストレッチです。あまりこのような体制で行うことはないですが、何らかの原因で仰向けになれない方はうつ伏せで伸ばすのはいかがでしょう?

1 うつ伏せになります

2 片足を曲げ、片手でキャッチ

3 そのままキープすること20秒

4 反対側も同様に行います

⑨腸腰筋ストレッチ上級編

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腸腰筋ストレッチの上級編になります。

これは腕を上げることで上半身の筋肉も引っ張られることから腸腰筋も更にストレッチがかかるということですね。

また不安定な状態であるためストレッチと同時に体幹を鍛えることができます。

1 片足を前に出し、膝の角度は90度にします

2 もう片足を後方に引きます

3 そのまま上体を垂直にし、両手を真上に上げていきましょう

4 腸腰筋にストレッチを感じたら20秒キープ

5 反対側も同様に行いましょう

⑩腸腰筋ストレッチ上級編

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こちらのストレッチは後方に伸ばした足を更に折り曲げることでより強いストレッチが期待できます。

腸腰筋と同時に大腿四頭筋という前ももの筋肉もストレッチができるので相乗効果が高まります。

1 片足を前に出します

2 もう片足を後方に出します

3 後方の膝を曲げ、手で足首をキャッチします

4 上体を垂直にしゆっくり手前へと足首をもってきます

5 その状態で20秒キープ、反対も同様に行いましょう

⑪バランスボールを利用した腸腰筋ストレッチ(上級編)

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バランスボールを使った腸腰筋ストレッチです。

バランスボールは不安定なので、体幹を鍛えながら腸腰筋を伸ばすことができるため効果的です。

またストレッチの強度もボールを後ろに転がすようにすれば高まりますし、手前に持ってこようとすれば低くなります。意外と自由に調整できるので、何かにつかまりながら行ってもよいのではないでしょうか。

1 バランスボールに足をかけます(すねあたりを)

2 前側の膝の上に両手を置きます

3 バランスを取りながら上体をなるべく垂直にします

4 後方側の腸腰筋がしっかり伸ばされていることを感じながら20秒

5 反対側も同様に行いましょう

⑫腸腰筋ストレッチポール

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ストレッチポールを使うことで腸腰筋の筋肉が十分にほぐれてきます。ストレッチポールは筋肉の表皮上にある筋膜をほぐします。

この筋膜はストレッチでいくらほぐしてもなかなかほぐれてくれないのです。硬いものでコリコリするしか方法はなく、そこでストレッチポールが活躍します。

ストレッチポールは一本あれば家族全員が使うことができるものなので高齢者の方だけでなく、仕事をしている息子世代などにも効果的です。

肩こり、背中の張り腰痛にも効果的なのでぜひ一本購入しておくと重宝するでしょう。

そしてストレッチポールとストレッチの組み合わせは効果抜群です。腸腰筋は足の付け根を刺激していくことでほぐれてきます

ちょうど股関節付近である足の付け根にストレッチポールを当てましょう。

1 ストレッチポールを横にして足の付け根にあてます

2 両肘ともう方足での3点で身体のバランスを取ります

3 そのまま前後にコロコロ落ちないように動かしていきます

4 20回を目安に動かしていきましょう

5 終わったら反対も同様に行います

編集長のつぶやき

この記事を書いたハッピーシニア編集長のつぶやき……

いかがでしたでしょうか?

私自身、腸腰筋という言葉を皆さんが知っていること自体驚きでしたが、とても需要があるので書かせて頂きました。

私も昔パーソナルトレーニングをしている時には転倒防止やつまずくようになったという声を多く聞き、色々と身体をみさせていただいた経験があります。

ものの見事に皆さん腸腰筋が硬い!やっぱり座りっぱなしになっていると筋肉は固まるんだな~と改めて実感しましたし、健康のためにも絶対にはずせない筋肉ですよね。

だいたい2ヵ月~3ヶ月くらいしてくると可動域が向上してきます。すると歩行速度が上がった!とか、膝の痛みもなくスムーズに階段を上がれるようになったとおっしゃってました。

その方々にも今回紹介したストレッチをいくつか実践してもらいながら週に1回私もチェックするような日々。

なので経験から実証されているストレッチを今回は紹介したので是非皆さんも諦めずに取り組んでくださいね。今は健康でいいかもしれませんが、一度崩すと筋肉は一気に低下して硬くなります。

常に皆さん一人一人が健康に対する意識を強く持ち、生涯現役であることを心から祈っています。

がんばってくださいね!

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